十日町市八幡田の市営アパートの構造見学会に出かけてきました。以前の八幡田市営アパートはコンクリート造でしたが、建て替えで木造耐雪式の2階建てアパートを建てています。今回は建築関係者のみの見学会で市内・津南方面から30人を超える見学者が集まり、設計者や現場責任者から説明を聞きながら、熱心に見て廻りました。
木造耐雪3.3mですから柱も梁も太く、壁はパネルで補強され、頑丈さは見ただけでも解ります。鉄骨住宅ばかり見ていると合板の多さには驚きます。
屋根は「ゆきぐにの家」と同じ折板屋根です。このあとウレタンフォームを吹き付けます。
アパートですから、2階の床は防音性能を上げるために数種類の合板を6枚張って配管をして、さらに3枚張るそうです。(黒いパネルは防音マット10ミリ)合計9枚の床板を搬入して張るだけでも大変な作業です。(コンクリートにしたほうが早いと思いましたが・・・)
構造計算によって金具が決められます。写真は基礎と柱を繋ぐホールダウン金物といい、地震時の引き抜きに耐えるよう設計されています。
広い部屋には集成材の梁で組まれていました。梁高さ70センチの巨大な梁もボルトで柱に固定されています。此処だけでも鉄骨の梁を使えばもっと小さな断面でも出来そうですが、木にこだわったのでしょうか?
全体を見た感想は、木造耐雪と聞くと、もっと木の温もりみたいなものを期待しましたが、今見える木の部分は、完成後には隠れてしまうものばかりで、ちょっと残念な気がしましたが、この時期でないと見られないものばかりで大いに参考になりました。
同じ耐雪でも重量鉄骨造より価格も安く、今後は注目の工法です。ちなみに当社も今月から木造耐雪住宅を着工しますのでお楽しみに!